ITOBOG図鑑東北大学

「自分が嫌い。やりたいことがない。それでも就活はできる!」株式会社ロックオン内定/東北大学Mさん

将来の夢は?将来やりたいことは?私たちは小さいころから、何度この言葉を聞かされてくるでしょうか。
大学入学までは、まだ決まってなくても大丈夫。しかし、就活の時期になると、否が応でも将来やりたいことを考えざるを得ません。「あなたが将来やりたいことは何ですか?」と。
そして、就活は「自分」を語る場面が多い。自分のことを面接官に伝えるとき、皆さんは自分のことを気持ちよく語れるだろうか?


どちらの質問にもYesと答えられないあなたに、ぜひこの記事を読んでほしい。
「やりたいことは働いてから見つければいい」

自分らしさに迷い、自分を好きになれなたった、東北大学Mさんが、悩んだ末にたどり着いた就活のスタイルです。


プロフィール>
大学:東北大学
出身地:新潟県新潟市
将来の夢:まだ決まっていません!
内定先:株式会社ロックオン





あえて「やりたいこと」を決めない!

志賀:Mさんは、どのように就活をされたんですか?

M:私は、自分のやりたいことをあえて決めずに就活を行いました。というのも、就活中も、自分のやりたいことがはっきりせず、ずっと悩んでいたんです。でも選考の場で、「やりたいことがこの時点である人ってだいたい嘘で、多分みんなやりたいことってないと思うよ」という風に言ってくれた人がいて。やりたいことは、自分が経験したことの中からしか見つからなくて、20年そこそこしか生きてない人生の中で、経験できることは限られているから、その中で見つけるのは難しい、って。
そのときに、「ああそうかもなぁ」と腑に落ちたんです。


志賀:そこがMさんの就活で、一つの大きな気づきだったんですね

M:
はい。私は農学部なんですけど、今まで結構、農業に興味があるんじゃないかとか、地域を創生することに興味があるんじゃないかとか、人の将来について一緒に考えることに興味があるんじゃないかとか、いろいろ考えていたんです。
でも、興味があったら自分で既にやっているんだろうなって思ったんですよ。
自分でそれを何が何でもやりたいなって思えるような熱量が湧いてくるのが、本当の「やりたいこと」なんだろうと。それがまだ自分にはないんだと思いました。


志賀:なるほど。そこに気づいてから村山さんの企業選びの軸はどう変わったのでしょうか?

M:
どうしたら自分が楽しく生きていけるかをベースに、自分がどういう人になりたいか、どういう人に囲まれたいか、どういう場所にいたいか、みたいなのを考えていきました。
そして自分なりに会社選びの軸を3つ決めました。
1つ目は、今後将来に期待できる市場なのかどうか。2つ目は、組織が一つの目的をもって活動していて、かつその目的が組織全体に行き渡っているかどうか。3つ目は、会社にいる人が、毎日顔を合わせて一緒に頑張っていけそうだと感じられるかどうか。

というのも、私は、組織の風土や周りの人にモチベーションを左右されやすく、仕事をする目的が分からないと、やる気が起こりにくいタイプなんですね。だから行きたい会社の先輩と話す機会がある時は、先輩の1人1人がちゃんと会社の目的を意識できているか、また、自分と波長があうか、気にしていましたね。この3つの軸の中から企業を選び、選考をうけるという形で就活を進め、内定を何個かもらいました。

3年夏の東京でのサマーインターンの様子!やり切った感が伝わりますね!


他人に合わせてしまう自分が嫌いだった


志賀:そうなのですね、ではいくつかもらった内定の中で、第一志望の決め手は何だったのでしょうか?

M:
ここなら自分が変われるなって思ったのが一番大きいですね。
自分のことがあんまり好きじゃなかったんで……しいて言うなら嫌いだったんで。すごく変わりたいな気持ちが強かったんです。
なので、自分が「こうなれたらいいな」と思う人がたくさんいたことが決め手でした。


志賀:そうなんですね、自分のことを嫌いだという思いは、いつから持っていたんですか?

M:
小さい頃からです。私、ものすごく変わっていたんですよ。
例えば、幼稚園とかでリレーをすると、走りたくないからっていう理由で歩いて、クラスの女子にめっちゃ怒られるけど、なんで怒られているかわからないっていうような感じで。それもあって、みんなに溶け込むためには、こうしないとだめだよ、というようなことをすごく言われてきたんです。

もちろん、私を思って言ってくれたと思うんですけど、私の個性が否定されたようで、自分はダメなんだという風に思ってしまったんです……。自分を基準に行動すると、それがみんなにとっては変で、迷惑になる。そこから誰かの行動や考えを見てからじゃないと動けなくなってしまったんですね。
それを続けているうちに、自分が何をしたいかとか、何をすればいいかとか、わからなくなって。結局は人に合わせてしまうから、自分は本当に自分の人生を生きてるのかな、というようにも感じて。変人だったって言われていた自分、そして言われた結果、主体的に行動できない自分が嫌いでした。


志賀:なんか……少しわかる気がします。

M:
そして、やっぱりそういう中途半端な気持ちでいると、誰からも役割を任せてもらえないし、頼ってももらえないんですよ。私がいなくても回るじゃん、みたいな風に思えてしまうのもすごい嫌でしたね。


志賀:そうだったんですね。「自分が嫌い」と思う中での就活は、すごい辛い部分もあったと思います。そのときにどうやって乗り越えたのでしょうか?

M:人は自身の才能を活かせている人と活かせていない人の二種類がいると思っていて、でも才能がない人はいないと思っています。自分が他の人よりも得意なこと、輝ける舞台は必ずあって、それをしたことが無いか、気づいていないだけだと考えてます。自分には何もできることが無い。と思っていたのですが、学生団体の合宿で、合宿終わりにメンバーが自分以外のすべてのメンバーに対して手紙を書くっていうイベントがあって、その時にもらった手紙に、後輩から感謝されていたりとか、同期から、こういうところ尊敬してるよって言われたりとかして、とても嬉しかったし、自分って意外とこういうところあったんだって思った機会がありました。

自分に関しては最初に言った「才能」がきっとすごくロジカル、とかめっちゃ熱量高い、とかそういう外から見て分かりやすいものではなくて自分からも、外側からも見えづらいものだったから嫌いだっただけで、きっと自分の持っているものを活かすことは今後出来るんだろうなと思えたことがきっかけです。

 

地元新潟の冬・・!寒そう・・


人のためを想える人間になりたい


志賀:ちなみに、今は自分を好きになれましたか?

M:はい、割と好きですね!
最近はちょっと褒めてやってもいいかなというところがあります。(笑)
実は、最近キャリア支援団体SHOT()に入って、そこに入ってから、結構変わったなって思います。去年くらいに設立した会社が運営する学生団体で、東北支部はすごく人数が少ないんです。さらに、私たちが一期生なので、自分たちで考えて、会社に提案しないとまったく動かない。
そこで活動していく中で、かなり自分から考えて、主体的に動けるようになってきたと思います。しかも、自分がちゃんとこのイベントを動かしていくぞっていう気概をもって活動できていて。それがすごい楽しいですね。
もちろん私以外のメンバーの方が、かなり頑張っていて、自分ひとりで回してるっていう感覚ではないんですけど。それでも以前より嫌いじゃなくなったなっていう感じです。


志賀:良かったです……!MさんはSHOTの前にも、ほかの学生団体にも所属されていましたよね。そのように精力的に活動する原動力みたいなものはどこから湧いてくるのでしょうか?

M:このままじゃダメなんだろうなということです。
自信がないことを言い訳に、可能性を狭めて低い目標で納得する、みたいなのがすごい嫌だったんです。それをどうにかしたいなって思うのが原動力ですね。
だから、仕事も仕事以外のことも、最初はとにかく頑張って、自分の可能性を広げたいなと思っています。特に将来計画とかはまだないんですけど、とにかく頑張りたい気持ちです。


志賀:そうなんですね!それではMさんは、これからどんな風な人間になりたいか、とかはありますか?

M:そうですね、包容力のある人間になりたいと思っています。自信がないって結構かわいそうに聞こえるんですけど、裏返せば、自分が嫌いだと言われたくないとか、できないって言われるのが怖いとか、否定されるのが怖いとかっていう、逃げでもあると思うんです。
そして何よりも、自分に自信がない、怖いからっていって、組織のために動けない。そんな、自分のことしか考えていない自分がすごい嫌でした。
だから私は、包容力のある人間になりたいと思っています。包容力というのは、人を受け入れる力じゃないですか?
だからいろんな人のことを考えて、人のために何ができるのかを考えられる人間になれればと思います。


志賀:そうですね!最後に、就活生の皆さんにメッセージをお願いします!

M:自分のやりたいことが見つからない人も多いと思いますし、その気持ちもすごくわかります。でも、とりあえずなんでもやってみたら?と思います。
私もいろんなことを経験して、働いていく中で見つかればいいかなと思っています!仮に見つからなくても、特に気にしなくてもいいんじゃないかなとも思います。
だから、就活はいい会社ではなく、あなたが入りたい会社を選んでください!





自分が嫌い、自信がない。その言葉に甘んじず、自分にできる努力を重ねていったMさん。
それがMさんなりの就活の形を作っていったように思います。
今、自分に自信がなかったり、やりたいことが見つからない人も、ぜひMさんのように強く自分に向き合い、就職活動、そしてこれからの人生を前を向いて進んでいってほしいです。取材した私自身もそのように進んでいきたいと思います。


<就活スケジュール>
3年5月頃   就活イベント等に参加し始める
3年8月    イベントで出会った企業のサマーインターンに参加
3年冬    選考が始まる
3年3月終盤  内定承諾して就活終了


(※)キャリア支援団体SHOTとは…
「学生と企業のモノサシを理解して、合っているモノサシ同士をマッチングさせる」を理念に作られた学生団体。学生と企業それぞれの価値観やパーソナリティ、幸せの総和を大事にし、さまざまなキャリア支援イベントを開催している。東北支部は、2017年12月設立。


<interviewer/writer> YURI SHIGA(新潟大学3年)